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『庭に孔雀、裏には死体』

庭に孔雀、裏には死体
ハヤカワ・ミステリ文庫
ドナ アンドリューズ Donna Andrews(著)
島村 浩子 (翻訳)

‘私’が久しぶりに故郷のヨークタウンに帰って来たのは、親友・弟の婚約者・母親、の3人の花嫁の付添人(メイド・オブ・オナー)を務める為。とにかくこの3人、何事も自分達では決められない癖に次から次へと「ちょっとすてきな事」を思いついてくれる上に‘私’がそれを実現する為に奔走するのは当然の事と思ってくれてるから、ほんとにもう!ドレス選びに招待状の手配に式の前に催すパーティの準備…なんですって?式に彩りを添える為に孔雀を調達して来い?!それでなくてもやる事は山積み、なのに、あるパーティの後に行方不明になったご婦人が、家の裏から死体で発見されて…

登場人物がとっても魅力的、っていうか、映画的?コメディ・ロマンス・ミステリー、って感じの作品です。現実よりもちょっとだけ戯画化されたキャラクター、奇人変人ぞろいの主人公の親戚達が、良い味出してます。
なんかねー、ついつい、「このキャラ、演るとしたら、誰だろう?」って考えながら読んじゃった。
主人公メグ、鉄を素材にしたアートを作成する芸術家、34歳、本人曰く「鍛冶職人」、普通の女性よりちょっと背が高くて、ちょっとふくよか、仕事柄、腕力も、まあ、普通の女性…もしかしたら軟弱な男性よりも、ちょっと強いかな。3人の困ったちゃんな花嫁の面倒を見て三面六臂の働きぶりは、見てて(読んでて)涙ぐましい程。読んでて沸いたイメージは、そのまんまストレートですがサンドラ・ブロック。でもシャーリーズ・セロンあたりが野暮ったい感じで演じてくれるってのもいいな。
この主人公メグのお父さん、引退した医者でミステリー好きで有毒植物マニアでちょっと背が低くて小太りで素敵な老紳士、5年も前に離婚したにも関わらずいまだに元妻の家に通って来ては庭の手入れをし、一緒に食事して、夜には帰って行く。奇人変人といえば彼の右に出るもの無し!もうねえ、読んだ瞬間に、サー・イアン・ホルムさんが、こう、ボンッ、と頭に浮かんで、以降、この役はホルムさんに決定です。
「我が道を行く」もしくは「唯我独尊」という言葉を人間として具現化したらこれだなー、っていうメグの母親は、ダイアン・キートンかなぁ。もうちょっと、こう、浮き世離れしてる方がいいかも。
思いつきそうで思いつかないのが、メグを助けて活躍する、洋装店の息子マイクル。額にハラリとかかる黒髪に青い瞳、背は高いけどマッチョじゃなくて引き締まったボディ、柔らかで紳士的な物腰、メグ曰く、「ゴージャス」な彼。おまけに町の若い娘に目もくれず、「あいつ絶対ゲイ!」とか言われちゃッたり。そうかと思えばメグの父親と意気投合してみたり。誰がいいかなー。…もしかして私、正統派にハンサムな俳優さん、あんまし知らないかも?(笑)
by radwynn | 2005-01-10 15:07 | Book
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