『13ウォーリアーズ』

原題:『The 13th Warrior』
1999年/米
監督:ジョン・マクティアナン
主演:アントニオ・バンデラス
   デニス・ストーイ
   ウラジミール・クリッヒ
   トニー・カラン

原題の「13番目の戦士」は、お告げにより選ばれ13人目の戦士となった、アントニオ・バンデラス演じる‘詩人’を現します、が、邦題だと、13人の戦士全員を現してますよね。映画の内容は、というと、どっちでもOKです、つか、むしろ『13人の侍・スカンジナビアヴァージョン』とかでも。
アントニオ・バンデラス演じる、イブンは、アラビアの詩人です。アラビアー?まあいいや。で、人妻に手を出して亭主に嫉妬されて、北方への大使に任命され、体よく国外追放されちゃって、命がけの旅を続けて、ブルヴァイという若長に率いられた『北の民』に巡り会います。…って、ここまでは前説。
その『北の民』のキャンプに、他の村からの救援要請が来た事から、物語は動き始めます。魔物に襲われた村を救出すべく、巫女により13人の戦士が選ばれる。
この戦士選出シーンで、多分、各々の戦死のプロフィールっぽいものが語られてるんじゃ無いかと思うんですが、このイブンという主人公、最初は、彼ら『北の民』と、言葉が通じないんですね。なんで、このシーン、何が起こってるのか、彼にはおぼろげながらにしか分って無い。なんか、巫女が叫ぶ度に、男達が名乗りを上げている、ってくらいしか。観てる側も、それくらいしか判らないんですよ。もしかしたらスカンジナビア語が判る人なら何を言ってるのか判るのかも。雰囲気としては、「まず選ばれるべきは王!」「ならば俺だ」(歓声)「次に射手」「弓にかけて俺に適う者が他にいるか?」(歓声)「力!」「俺だ−!」(歓声)「知恵」「俺だろう」(歓声)…みたいな。でもなんか不思議な属性の戦士が何人か居るのよ、後でエンディングロール観てたら。(笑)「陽気」とか「楽士」とか。因に、トニー・カランさんは「楽士」でした(笑)。
で、13番目が回って来て、巫女が「13番目の戦士は『北の民』ではならぬ!異邦の男でなければならぬ!」ってんで、必然的に、イブンが選ばれる、っていう寸法。
なんというか、すっごい、ストーリィはありきたりだし、13人も主要人物が居る割には、各々の名前さえ殆ど判らなくて(私、結局観てる間は最後まで若長ブルヴァイしか名前わかんなかった…)個性も殆ど表現されて無いし。けどそれが還って現実味を生んだかも知れないけど。つっても、なんでこんなところにこんな‘魔物’が?とか、解決しないまま忘れられた伏線、とか、いいかげんなところも満載だったので、なにをとって現実的というか、なんですが、強いて言えば、彼らの生きざまが‘現実的’だった。生きざま、というか、死にざま、というか。
とにかくね、私にとってはパーラダーイス♪な映画でした(笑)。こ汚い『北の民』(騎馬)がいっぱい♪(笑)。アントニオ・バンデラス以外は殆ど無名の役者さんを使った、ってことで、その面構えがね、もう、むちゃくちゃ『北の民』!しかも可愛い子ちゃんが♪(可愛い子ちゃんって…)
トニー・カランさんはねえ、もうとーってもグラスウェジアンでしたよ!(それって形容詞だったのか)キルト着てたし(笑)ヴァイキングじゃなかったのか君(笑)。
でもって若長ブルヴァイの、この侍魂が、すっごい私好みで(笑)。ヴァイキングのヴァルハラ信仰は戦国時代の武者の心根に通じるものがあると思いませんか。すっげー無口で、やる事はやる、統率力はある、部下からも慕われている、ブルヴァイはよい漢でした。
あと、お気に入りは「陽気」として選ばれたハージャー、とにかく彼がものごっつ可愛いんですわ!最初は言葉の通じないイブンと仲間の橋渡しとして存在するんですが、その後もずっとイブンの回りであれこれと世話を焼いてくれる(笑)。『北の民』にしては小柄で、だからって戦闘能力は無いかというとこれが人一倍有ったりするから困る(笑)。救援に向かった村の長の息子とブルヴァイが対立して、その息子の腹心の部下とひと悶着起こすんですが、その時も、ブルヴァイに
「あんたは関わるな、オレがやる」
とか、ちゃんと気遣ってたり、自分の倍も有りそうな相手に苦戦すると見せ掛けてあっさり首を斬り飛ばしてみせたり、おまけにブルヴァイも彼の事を信頼しきってたり、もう大好きだこういう主従関係。
全編に渡ってこういう男達の物語なんで、好きな人は必見だ(笑)。
言っとくけど、「ストーリィとか、映画としての質には期待しないでね」。あと、アントニオ・バンデラスも別にいらん(笑)。彼である意味は全く無い。
あ、オマー・シャリフさん出てました!最初の頃の、イブンの通訳として。イブンの父の友人、という設定だそうです。
ああ、そうそう、すごいと言うか、よぅ考えついたな、と言うか、考えついてもやらんやろ、と言うか、言葉の通じないイブンと『北の民』がどうやってコミュニケーションするのか、というと、旅を続けている間に、イブンの耳に、次第に彼らの言葉が、意味を持った言葉として聞こえて来る、というふうになってました。イブンは主人公ですので英語で喋ってるんですが、最初『北の民』はスカンジナビア語で喋ってるんですね。それが段々、彼らの言葉に、ところどころ、ものごっつ訛りのきつい英語が混じって来る。その割合がだんだんと多くなって行き、遂には、イブンとコミュニケーションできるようになる、っていう。彼らの旅がどのくらいの期間だったのか不明なんですが、納得出来ない事も無い。シーンとしても面白かったし。でも吃驚したな(笑)
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by radwynn | 2004-05-13 15:00 | Movie-rental-
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