ピピンの歌の元ネタ

『王の帰還』で、デネソールの前でピピンが歌う歌ですが、「歌詞はトールキンの詩からとった」ということだったので、ちょっと探してみましたら、意外なところにありました。
旅の仲間・上1、第三章「三人寄れば」のラスト近く、フロド、サム、ピピンが歩きながら歌う歌です。この歌の直後に、ホビットたちはエルフのギルドールたちと行き会います。

Upon the hearth the fire is red,
Beneath the roof there is a bed;
But not yet weary are our feet,
Still round the corner we may meet
A sudden tree or standing stone
That none have seen but we alone.
Tree and flower and leaf and grass,
Let them pass! Let them pass!
Hill and water under sky,
Pass them by! Pass them by!

Still round the corner there may wait
A new road or a secret gate,
And though we pass them by today,
Tomorrow we may come this way
And take the hidden paths that run
Towards the Moon or to the Sun.
Apple, thorn, and nut and sloe,
Let them go! Let them go!
Sand and stone and pool and dell,
Fare you well! Fare you well!

Home is behind, the world ahead,
And there are many paths to tread
Through shadows to the edge of night,
Until the stars are all alight.
Then world behind and home ahead,
We'll wander back to home and bed.
Mist and twilight, cloud and shade,
Away shall fade! Away shall fade!
Fire and lamp, and meat and bread,
And then to bed! And then to bed!

炉端に、火が赤く、
屋根の下、ベッドあり。
けれどまだ、足はつかれない。
角を曲がれば、まだあるだろうか、
われらの他に見た者のない、
ふいの立木が、たて石が。
木に花に葉に、草そよぐ原、
そのままゆこう、そのままゆこう!
空の下には、山と川。
通りすぎよう、通りすぎよう!

角を曲がれば、待っているだろうか、
新しい道が、秘密の門が。
今日はこの道、す通りしても、
明日またこの道、来るかもしれぬ。
そして隠れた小道を通り、
月か太陽へ、ゆくかもしれぬ。
りんごにさんざし、くるみにすもも、
通りすぎよう、通りすぎよう!
砂場に石場に、池に谷、
さらばよ、さらば!

わが家は後ろ、世界は前に、
ふむ道、小道、数多く、
影をくぐって、夜ふけまで、
星くずがみな、光るまで。
それから世界を後ろ、わが家を前に、
なつかしのベッドを慕い帰る。
霧に黄昏、雲に影、
消えよ、薄れよ!
煖炉にランプ、肉にパン、
それから寝よう、それから寝よう!

三人で歌ったあと、ピピンが「And then to bed!(それから寝よう!)」を「And now to bed!(さあ、もう寝よう!)」に変えてhigh voiceで歌った、とあります。
これは‘歩く歌’で、どちらかというと「家路」を急ぐ時に歌う歌のようですね、古い曲にビルボが作った歌詞をつけたものだそうです。
劇中ではとても物悲しい響きの曲になっていますが、原作の歌詞の雰囲気だともうちょっと明るめの曲のような気がします。

劇中で歌われた歌詞は原作の詩から抜粋、一部変更してあるようです。

Home is behind
The world ahead.
And there are many paths to tread.
Through shadow,
To the edge of night
Until the stars are all alight
Mist and shadow
Cloud and shade
All shall fade
All shall...fade.
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by radwynn | 2004-03-16 23:00 | Memo
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