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『死が二人をわかつまで』

『死が二人をわかつまで』_a0009319_1895640.jpgジョン・ディクスン・カー 著
仁賀克雄 訳
ハヤカワ・ミステリ文庫

雷鳴とともに、劇作家ディックは幸せの絶頂から不幸のどん底へと叩き落とされた。婚約したての美女レスリーと訪れたバザーの会場で、婚約者の正体を教えようといった占い師をが銃弾に倒れたのだ。撃ったのはレスリー。ディックは彼女が三人の男を殺した毒殺魔だと知らされる。婚約者への愛と疑惑に揺れるなか、密室での不可解な毒殺事件が新たに発生。名探偵フェル博士が真相究明に乗り出すが…
カー中期の代表作。


カーの書く女性はうっとおしい、と、解説にもあったけど、ほんとにそうだ(笑)
レスリーのライバル、シンシア嬢のうっとおしいことうっとおしいこと。これが狙った結果なんなら、カーってすげえ(笑)
# by radwynn | 2005-05-07 17:24 | Book

『フランチェスコの暗号』(上・下)

『フランチェスコの暗号』(上・下)_a0009319_1842689.jpg『フランチェスコの暗号』(上・下)_a0009319_1843998.jpg


イアン・コールドウェル&ダスティン・トマスン 著
柿沼瑛子 訳
新潮文庫

1497年、ローマ郊外の教会に二人の使者が送られた。彼らはさる貴人からの手紙を携えていたが、禁を破って盗み読んだことが貴人の逆鱗にふれて処刑された。そして、1999年のプリンストン大学。4年生のポールはルネッサンス時代の古書を主題に卒論を書いている。彼はその謎に満ちた書物の著者こそ、500年前のローマの貴人だと信じていた。
先輩の大学院生の不審な死にもめげず、古書『ヒュプネロトマキア・ポリフィリ』の秘密を解く糸口を掴んだポールは研究に没頭する。しかし、最後の暗号を解読したと思いきや、彼の周辺でまたもや悲惨な事故や殺人事件が起こる…

えーと。
この本の主題はあたかも「古書の謎を解読する」こと、であるかのようでありますが。
いや、違うぞ。絶対違うぞ。これを‘青春群像’と人は言うのだろうか。いやしかし。もう、お前らえーかげんにせんかー!と、本を投げたくなる事が幾度あったことか。
しかもあなた。プリンストンでっせプリンストン!
ええ、私がこの本を手に取ってしまった最大の、そして本当の理由はそこにあったりしましたさ。プリンストン大学の学生寮で繰り広げられるむさ苦しいまでの愛憎劇。かてて加えて、父子もの!
ちょっともうどういしたらいいんですか、蝙蝠坊ちゃまったらあんなところに!っていうかあんなところでトミーの旦那と知り合ったのね?!そうなのね!?と突っ込みを入れまくりたくなる今日この頃。
えー、やや話が逸れましたな。元に戻して…って、元に戻しても結局はおんなじなんだよー!なんなんだお前ら、ほんとに女<学問、恋人<(同性の)友人、なんだなあ。まあ、主人公のトム(トーマス!主人公の名前はトーマスだったんだよ)とポールが特にその傾向が著しいわけなんだけど、ほんと、トムもポールも、愛されてるんだよなあ…
友人代表医学生のチャーリー(とにかく二人を守り抜くのが俺の生き甲斐だ!)は、きっとSバさんの好みだと思うんだよな、私(笑)
あ、‘謎の解読’ですか?いや、目新しい事もなかったですよ。‘謎’そのものも別に衝撃的でもなんでもなかったし。だからこれは「青春小説」なんだってば(笑)
‘古書の謎解き’は『ダヴィンチ・コード』に任せた!(笑)
# by radwynn | 2005-05-07 17:21 | Book

『ユダの窓』

ユダの窓
カーター・ディクスン 著
砧一郎 訳
ハヤカワ・ミステリ文庫

アンズウェルは結婚の許しを乞うため、恋人の父親を訪ねた。勧められるまま飲み物を口にした彼は、喉に異様な感触を覚え、意識を失ってしまった。そして、目を覚まして見た光景は、完全な密室で事切れている将来の義父の姿だった。当然のごとく彼は殺人の容疑に問われた。しかし、厳しい追及に対し、無罪を信じるヘンリー・メリヴェール卿が「ユダの窓」の存在を主張し敢然と立ち上がった…
巧妙なトリックを駆使して綴る密室ものの名作。

ストーリィが、英国の裁判の順序に沿って進んで行くのが興味深いなあ、と。なんだか火曜サスペンスドラマの検事ものや弁護士もののような感じ。ケンとエヴリンという語り手も読者が感情移入しやすい‘普通の’人。主人公、というか、メインキャラクターのヘンリー・メルヴェール卿が一筋縄ではいかん偏屈老人だから、この取り合わせがまた面白かったり。
# by radwynn | 2005-05-07 17:19 | Book

『コウノトリの道』

『コウノトリの道』_a0009319_17183276.jpgジャン=クリストフ・グランジェ 著
平岡敦 訳
創元推理文庫

秋にアフリカに渡り、春、欧州に戻るコウノトリがなぜ今年はかなりの数帰らなかったのか?調査に立つ直前、青年ルイは調査依頼主の無惨な死体を発見する。検死の結果、記録のない心臓移植手術の痕があることが判明。
東欧、中東、アフリカ、行く先々でルイの遭遇する残虐な殺人。コウノトリの渡りの道に何が隠されているのか?
『クリムゾン・リバー』の著者のデヴュー作。


かなり強引な力技、は、『クリムゾン・リバー』の時も思ったけど(但し『クリムゾン〜』はまだ映画しか観て無い)、デヴューからこんな力技だったんだ〜。
‘渡りに隠された謎’は最初ッから判ってそうなもんだが、それに絡んで次第に明らかになって行く‘もう一つの戦慄すべき謎’のほうがメインだからそれは仕方が無いか。
無為に日々を過ごして来た無気力青年ルイがいきなりヒットマン始末したりしてオイオイ、てなつっこみどころは色々あり過ぎるんだけど、それもまあいいかと思わせちゃうイキオイが、確かにこの作品にはある。
# by radwynn | 2005-05-07 17:18 | Book

2005年3月英国旅行INDEX

英国旅行・地図

2005年3月英国旅行・チェルトナム
  3月4日
  ・ヒースロー空港→(NationalExpress長距離バス)→チェルトナム
2005年3月英国旅行・グロースター
  3月5日
  ・チェルトナム→(バス/往復)→グロースター
2005年3月英国旅行・オックスフォード
  3月6日
  ・チェルトナム→(鉄道/往復)→オックスフォード
2005年3月英国旅行・バース
  3月7日
  ・チェルトナム→(鉄道)→バース
2005年3月英国旅行・グラストンベリー/その1
  3月8日
  ・バース→(ローカルバスNo.173/往復)→ウェルズ(乗り換え)
  ・ウェルズ→(ローカルバスNo.163/往復)→グラストンベリー
2005年3月英国旅行・グラストンベリー/その2
  ・グラストンベリー寺院
2005年3月英国旅行・グラストンベリー/その3
  ・グラストンベリートール
2005年3月英国旅行・ソールズベリー
  3月9日
  ・バース→鉄道利用→ソールズベリー
■2005年3月英国旅行・ストーンヘンジ
■2005年3月英国旅行・ロンドン
■2005年3月英国旅行・グリニッジ
# by radwynn | 2005-05-07 16:42 | Travel